薬に頼らない!!貧血の非薬物療法についての記事
貧血症状はヘモグロビン濃度の減少によって起こる。
ヘモグロビンは血液中の酸素を体の隅々まで運ぶ役割を担っている。したがってヘモグロビンが減ると酸素が行き渡らなくなり様々な弊害が生じる。例えば疲れやすくなったり、息切れ、冷え、めまい、立ちくらみの症状が起こりやすくなる。
一般的な鉄の必要摂取量は男性で10mg/日、女性で18mg/日と言われている。
成長期の子供や部活動で過度な運動をする人はさらに鉄が必要になってくる。
【鉄の摂取】
貧血の症状に対して基本的には鉄を摂取することが重要。
鉄にはヘム鉄と呼ばれる動物性食品と非ヘム鉄と呼ばれる植物性食品がある。
それぞれ吸収率に差がありヘム鉄では10〜20%、非ヘム鉄は2〜5%の吸収率である。その差はおよそ5倍もある。
つまり鉄を摂取するなら肉などの動物性食品を食べる方が効率がよいだろう。
鉄分が多く含まれる動物性食品(100gあたり)
1.あゆ(内臓) 鉄 63.2mg
2.あわび 鉄 33.9mg
3.うなぎ 鉄 31.6mg
【必要なのは鉄だけじゃない】
他にも重要な要素が2つ。
1つ目が鉄の吸収促進と吸収阻害
CPP(カゼインホスホペプチド)やビタミンC、タンパク質が鉄の吸収を促進してくれる。
反対に緑茶やコーヒーなどに含まれるタンニンや穀物や玄米に含まれるフィチン酸、野菜に多く含まれる食物繊維が鉄の吸収を阻害してしまう。
重要な要素2つ目がミネラルバランス。
貧血症状を改善するためにはヘモグロビンの濃度を増やせば良いのだが、ヘモグロビンは合成には鉄だけでなく亜鉛も必要になってくる。また鉄を運んでくれるトランスフェリンを合成するための銅も必要不可欠な要素である。
亜鉛が多く含まれる食品(100gあたり)
1.かき 亜鉛 25.4mg
2.まさば 亜鉛 8.4mg
3.かたくちいわし 亜鉛 7.9mg
銅が多く含まれる食品(100gあたり)
1.かき 銅 2.81mg
2.まさば 銅 0.43mg
3.かたくちいわし 銅 0.39mg
鉄の摂取ならびに亜鉛と銅の摂取量も意識することで貧血改善につながるだろう。