服薬指導の注意点~ハイリスク算定に関して~
【概要】
フォシーガ(ダパグリフロジン)はSGLT2阻害薬。尿細管からの糖の再吸収を阻害することで尿からの糖排出を促進する薬。
今までは1or2型糖尿病に対して適用があった。もちろんハイリスクの算定は可能。
しかし2021から適用追加により慢性心不全と慢性腎臓病の患者に対しても処方可能となった。この場合のハイリスク算定は不可能。
【ハイリスク算定に関して】
基本的な見分け方は循環器科もしくは腎臓内科で処方されたかどうか。
この場合には慢性心不全もしくは慢性腎臓病に対する処方と考えて良い。念のために患者からも血糖値やHbA1cをヒアリングするとなお良いだろう。
もう一つの見分け方は投与量。糖尿病に対しては5mg/回 1日1回。
心不全や腎臓病に対しては10mg/回 1日1回。ただし高齢者では5mgから処方されることも少なくない。
上記をきちんと理解した上で投薬したい。
ハイリスクの算定ポイントとして、低血糖症状はもちろんのこと尿路感染症による尿の濁りや排尿時痛、脱水症状にも気をつけたい。